セミ
小学生の頃、セミは可愛そうやと思ってた。
幼虫の間ずっと地中にいて、ようやく地上に出て成虫になったと思ったら1週間くらいで死ぬから。
幼心ながらに、命の儚さを感じてたんかもしれん。人間で言うところの、夢を追い続けてようやく晴れ舞台に立ったのにそれが短い時間のうちになくなってしまう、そんなものやと思ってました。
もしかしたらセミ自体もそう思ってるのかもしれんけど、今思うと勝手な憶測でしかない。地上での生活だけが輝かしいものではないのかもしれん。
地中にいる時間のほうが幸せなんかもしれん。
それか地中にいる時間が長くて辛いものであったとしても、そのおかげで地上に出てから生きる約一週間がより輝かしいものに感じるのかもしれない。
そもそも1週間なんてものは人間が作り出した時間の区切り方であって、セミにとっては1週間がどんな長さかわからんしな。
地中で生きてる時間と相対的にみて長さを考えることはできるやろうけど。
こんなこと書いてるけどセミの感情なんて全く知らないですし、興味もないです。
人の幸せの形もそれぞれやし、自分にとっては辛いこと、楽しくないことも他の誰かにとっては楽しいことなのかもしれない。
自分の価値観だけで人を図るためにはもっと多くのことを経験して知らないと。それでも人のことを完全に理解するのは無理やけど。というか、実際問題、人間である限り無理やねんけどな。神にでもならないと。
全然季節感ないけど、ふとセミのことを考えたからこの内容で書きました。
今年の夏はセミを食べよう。